Ⅷ.どんなアルツハイマー型認知症(AD)治療薬が開発されていますか?

現在では、ADの進行を遅らせたり、不安、妄想、不眠、うつ状態、妄想、興奮などの周辺症状を抑えたりする薬はありますが、失われた記憶や機能を元に戻したり、アルツハイマー型認知症(AD)を根本的に治す薬はまだありません。

根本的診療効果が期待される薬剤としては最近、以下のような薬剤が開発中です。

1)抗アミロイド療法
① アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素であるBACEを阻害することでアミロイドβ蛋白(Aβ蛋白)を減少させる薬剤が開発中です。
② アミロイドβ蛋白(Aβ蛋白)凝集体に選択的に結合してこれを無毒化し、脳内から除去してしまう作用のあるヒト化モノクロナール抗体が開発中です。
③ ただし、先行して開発中のモノクロナール抗体のソラネズマブは臨床試験において満足のいくエビデンスがまだ見いだせていない状況です。

2)タウ標的薬
タウ蛋白の生成・蓄積を抑えて神経細胞死を防ぐ薬や抗タウ抗体やタウ凝集阻害剤が開発中です。
とくに、タウ蛋白のリン酸化を阻害したり、リン酸化したタウ蛋白から脱リン酸化を行なえるような化合物が有望視されています。
現在、承認が最も期待されている薬としては還元型のメチレンブルー(臨床PhaseⅢステージ)があります。

3) 神経伝達標的薬
α7ニコチン性受容体興奮剤・・・アセチルコリン神経系のプレとポストシナプスの両方に存在するα7ニコチン性受容体の興奮剤が開発中です。
とくにプレシナプスに存在するα7ニコチン性受容体が刺激されるとアセチルコリンの放出の増大がみられます。
α7ニコチン性受容体の興奮剤は嘔気、嘔吐などの副作用が軽減される可能性があります。

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